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羽月川
【はつきがわ】


大口市を流れる河川。延長20km。市最大の河川で,市北部の熊本県境近くの山地から山木場・上場の数本の渓流を集めて南流し,さらに東から山野川・十曽川・牛尾川を合流,さらに西から井立田川・平出水川が流入。大口市市街地の西部を通り,蛇行しながら川内(せんだい)川に合流する。延長約20km。この水系は流路の各所に井堰が設けられ,良質米で知られるいわゆる伊佐米の灌漑水の供給源となっている。源流の1つ小川内川の渓谷には藩政時代に肥後に通ずる街道(大口筋)があり,いま小川内集落の道路わきには関所の跡をものがたる石碑がたっている。明治10年西南の役のとき,進発する薩軍は折からの雪の険路を辛苦のすえ肥後に入ったという。やがて同年5月,敗れて退く薩軍は,小川内の背後の亀坂の天険に拠って死闘を繰り返し,しばらく官軍の進撃を阻んだと語り継がれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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