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枇榔島
【びろうじま】


肝属(きもつき)郡佐多町に属する島。九州最南端の佐多岬灯台の東北東約1.1kmの大隅海峡に浮かぶ。霧島屋久国立公園に含まれ,周囲1.4km・面積約5,300m(^2)・最高地点59m。古第三紀の日南層群からなる。年平均気温18.3℃で,年中霜をみない。亜熱帯性のビロウが全島を覆っているため,枇榔島の名がある。島は国有地となっており,ビロウのほかにソテツ・マルバニッケイ・ハマヒサカキ・ヤブニッケイ・シャリンバイなどが繁茂し,山頂付近は留鳥オオミズナギドリの繁殖地。島の西海岸の海底は昭和45年国立海中公園に指定された海域で,直接黒潮の影響を受けるため,水温が高く,河川の流入もなく,透明度は16m程度もあるため,石サンゴ・テーブルサンゴ・ミドリイシ・ダイノウサンゴ・ハナヤサイサンゴ・シコロサンゴなどの着生動物が豊富で,本格的サンゴ礁景観を呈している。また,コバルトスズメダイ・チョウチョウウオなどの熱帯魚類の群遊もみられる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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