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弁天島
【べんてんじま】


姶良(あいら)郡隼人町に属する島。鹿児島湾の湾奥,隼人町の南1.2km沖に位置し,北方40mの辺田小島と,西方200mの沖小島に挾まれている。周囲1.2km・面積2万5,333m(^2)・最高地点14.9mで,3島内で最も低平な無人島。辺田小島との間は陸繋島化が進行中で,干潮時は歩いて渡れる。地元では3島合わせて,小島と呼ぶ。石英安山岩からなり,数個の窪地に分かれた姶良カルデラの北端を形成する外輪山のくびれの一部である,という説がある。島の名が示すように,弁財天が祀られ,毎年旧4月3日,浜之市を中心とした漁民が,太鼓・三味を打ち鳴らしながら何十艘もの船に乗り,参拝していたが,今では新造船の豊漁安全祈願のとき,米・塩持参で参拝する。島にはクロマツ・シイ・タブなどの常緑樹や,ノシランのような蔭生植物も生育している。なお,ハマボウ・ハマカズラは湾内の北限である。所有は隼人経同友協同組合が一部分を,残り大部分は鹿児島市の城山観光ホテルとなっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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