100辞書・辞典一括検索

JLogos

8

水之手川
【みずのてがわ】


大口市を流れる河川。大口市北東部県境近くの元古屋付近に源流を発し,北方の宮ノ尾山,南の間根ケ平の山腹の水を合わせて深い峡谷を蛇行しながらほぼ南西流し,笹野で谷底平野を造る。さらに高熊山の南西で南に流路を変え,木之氏・篠原・目丸の水田地帯を縫って,原田付近で市山川を合わせ羽月川に合流する。大口盆地へ流れこむ山野川・十曽川・牛尾川に並行して南西流する。これは国見山脈の走行が北西から南東に横たわり分水界をつくっているからである。国道267号はこの流れに並行して東に延び,元古屋付近では急斜面を羊腸のように曲折を繰り返しながら人吉方面に峠を越える。大口市街地東部の丘陵は通称城山といい,山頂に大口城が築かれていた。当河川は城の東側を巡って流れ,城内の用水源となっていたと推量され,川に面する城門を水之手口といった。川の流れが国道268号と交差する水之手橋の下手では伏流水を忠元台地に揚水して大口市の上水道源となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7239178