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安田ケ島
【あだかじま】


沖縄本島北部の東海岸,国頭(くにがみ)村安田の沖合い0.5kmにある岩礁。方言ではアラハという。「バジル・ホール探検記」ではシドマス岬(Point Sidmouth),「ペリー訪問記」ではシドマス諸島(Sidmouth Islands)と見える。面積0.05km(^2)・周囲1.18km・最高標高28m。海岸段丘状で,基盤岩は嘉陽層からなり,その上に砂礫が堆積し,海岸は砂浜になっている。島の周囲には地元で「はらさち」「はらさき」と呼ぶリーフが発達し,伊部干瀬に続いているため,昔は遭難船が多かった。乾隆59年(1794)に朝鮮人10人が伊部干瀬に難破漂着し,国頭間切番所から王府へ問合書を送っている(国頭村史)。咸豊3年(1853)ペリー来琉の際「安田村之内,あだか」に艦載艇2艘が停泊したという(同前)。明治32年まで島には老松4本が立っており,アダカモリのマクの拝所でもあったという(安田の今昔)。また,古老によると,50~60年前までは畑もあり,第2次大戦前まではクバも植生していたという。昭和43年ヘービシ岬のサミカの丘に安田灯台を建設。現在,島の周囲は魚の宝庫で,1年を通じて釣人が集まってくる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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