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安室島
【あむろじま】


座間味島の南にある無人島。慶良間(けらま)諸島の1島。方言ではアムルジマという。座間味村座間味に属す。「水路誌」に阿室と見える。面積0.74km(^2)・周囲5.19km・最高標高98.9m。南北に細長い三角形の島。中生代の千枚岩の丘陵で,海浜には砂浜が若干ある。島の西側と南側に裾礁が発達し,浜堤にはクサトベラ・アダンの群落,丘陵にはリュウキュウマツ・ソテツなどの植生が見られる。北端のフカジル(外城)と対岸の座間味島のシルヌサチ(城ヌ崎)との間は海峡をなす。双方ともに見える地名のシルは瀬戸で,海岸の地形を表わす地名である。瀬戸の潮の流れは特に早い。干潮時には膝が浸る程度の深さで歩いて対岸に渡ることができ,大潮の時には砂州が現われて座間味島と結ばれる。この海峡はもともとは地峡であったが,舟の通航を可能にするために掘られたという伝承がある。砂質の乾いた土壌であるが,近世から第2次大戦後しばらくまで座間味島の人々がイモやスイカを栽培していた。畑地は現在では荒地となっている。昭和35年頃から同57年まで,村の経営により牛の放牧が行われた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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