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大神島
【おおがみじま】


宮古島北東部,島尻漁港の北北東約4kmに位置する。宮古諸島の1島。方言ではウガムという。ベルチャーの「サマラン号の航海記」にはウガミ(Ugami)と見える。ゴーヴィルの「琉球覚書」に見えるウカミ(Oukomi)は大神島のことか。「指南広義」「中山伝信録」「琉球国志略」には烏噶弥・宇加味・宇間味,「李朝実録」には于甘島と見える。1島で,平良(ひらら)市字大神を構成。面積0.27km(^2)・周囲2.23km・最高標高74.7mで,島尻層群の砂岩・礫岩からなる小島。地層の下層は大神礫岩層と呼ばれる宮古地方最古の地層で,その上を部分的に琉球石灰岩が被覆する。島が小さく生産力に乏しいため,近世以降人口が増加すると,他の地域に移住させられた。雍正3年(1725)大神島の72人が長間村に移されたが,人々は農業を知らなかったという記録がある(球陽尚敬王19年条)。昭和37年にも平良市東仲宗根添の大野越に移住させられた。集落は大神漁港に面した島の南斜面に立地。大神漁港は市管理の第1種漁港に指定されており,島尻漁港との間に1日3往復(11~2月は2往復)の定期船が運航している。大神島には大御神御嶽があり,男女神豊見王あるす・豊見かめあるじの2神を祀り,島守の神として崇敬している。毎年古代的な祭祀が行われるが,他村の人は見ることを許されず,また調査も認めないため,神秘の島といわれる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7240032