100辞書・辞典一括検索

JLogos

24

オー川
【おーかわ】


沖縄本島北部を流れる河川。地形図などには久志大川と見える。河川延長6.23km・流域面積5.87km(^2)。久志岳南麓に源を発し,名護市久志の西部,海岸段丘上を蛇行して太平洋に注ぐ。河口の東に加知味崎が突出している。国道329号がオー川を渡る一帯はかつてクシターブックヮ(久志田圃)として知られた水田地帯であったが,昭和30年代からのキャンプ・シュワーブ建設に伴う道路工事の結果,水田地帯は埋め立てられ,景観が一変した。国道の海岸側は現在は住宅地となっている。また下流域の丘陵から低地にかけては,サトウキビなどが栽培されている。河口近くにはテーブルサンゴと土で構築された猪垣が一部残存している。国道沿いに県企業局久志浄水場があり,福地ダムより地下導水トンネルで送られる水を処理している。このトンネルは半径2mの馬蹄形導水管(全長28km)で,1,000分の1の勾配の自然導水法により福地ダムから1日当たり21万4,600tの水が送られる。なお導水管は天井に穴が開けられ,上部からも取水できる自然取水方式が採用されて,トンネルと交差する河川は,辺野古の福地川一帯は除いて,流量が激減している。久志浄水場に集水された水は,一日平均8,000tを工業用水として与那城町にある石油基地(CTS)へ,20万6,600tを上水用水として石川市・西原町などの浄水場へ送水されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7240036