100辞書・辞典一括検索

JLogos

14

金武大川
【きんおおかわ】


沖縄本島北部,金武(きん)町金武の並里区中央にある湧泉。方言ではウッカガーという。大川は大井のこと。水は多孔質の琉球石灰岩と基盤との間からわき,湧水量は1日平均2,000tに及ぶ。もとは金武・並里両区の水くみ場所で,にぎやかな所であった。衛生上の見地から現在のように用途別にセメントで区切る改修工事を行ったのは大正12年である。観音寺境内の金武洞穴に住む大蛇が,大川に水を飲みに来ては途中家畜を飲んだり,子女にいたずらをしたりして住民を悩ましたので,日秀上人が洞穴に封じこめたという伝説がある。金武大川の水は現在も並里区の住民700戸の給水源であり,武田原水田約70haの灌漑用水源でもある。昭和39年,琉球新報社の新沖縄観光名所に指定され,観音寺と並んで多くの観光客を集めている(金武町誌)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7240410