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具志川島
【ぐしかわじま】


伊是名(いぜな)島の北東海上約2.5kmに位置する無人島。方言ではグシチャーという。伊是名村諸見に属す。面積0.50km(^2)・周囲4.17km・最高標高17.9m。東西約1.9km,南北は最も広いところで0.35kmと東西に細長い。明治13年の「県統計概表」には諸見村と別に具志川村の名が見え,戸数6・人口24(男14・女10)とある(県史20)。昭和45年以来,無人島となる。島の東部は標高10~15mの緩やかな起伏をもち,中央部から西部にかけてガギンの森・サーヤーの森およびタチャーなどの小丘が点在する。茶川・大川という川の名はあるが,水はない。茶川は砂丘内の普段は水のない川筋の名である。大川は岩層の間からしみ出た水が岩場にたまったところで,島唯一の水源である。基盤には層状チャートと砂岩・頁岩の互層からなる伊是名層と第四系の琉球石灰岩があり,砂丘が全島を覆う。砂丘は固結して板状になった新期砂丘Iと,現世海浜砂の新期砂丘Ⅱに分けられる。この数年来砂丘砂が採取されているため,台風時や波浪の激しい時は潮流が島を洗うようになり,地形が次第に変容しつつある。なお,この砂丘地からは大規模な具志川島遺跡群が発見されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7240444