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サザマ石
【さざまいし】


沖縄本島北部,大宜味(おおぎみ)村饒波(ぬうは)の海岸にある岩礁。方言ではサーザマイシという。海岸線から約150m沖合いにある。直径10m・高さ5m。サザマの「サ」や「ザ」は潮(塩)や水を意味するかと思われる。黒色粘板岩の岩で,満潮時には半ばかくれるが,干潮時には岩礁付近一帯は干上がって広い潟となる。潟は小石を敷きつめたようで,特に春・夏には潮干狩りを楽しむ人でにぎわう。この潟を方言ではイチブルという。イチは石,ブルは群で石群の意であろう。周辺ではアサリ・ハマグリ・ウミニナ・ネコガイ・イソニナ・シャコガイ・サザエ・イモガイ・タコなどがとれる。とりわけ冬はタコをとる漁火が暗い海に映えて美しい。かつては,神のよりつく所として信仰された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7240635