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座間味島
【ざまみじま】


慶良間(けらま)諸島の北部,沖縄本島の西方海上約30kmに位置する島。座間味村の主島をなす。面積6.71km(^2)・周囲24.28km・最高標高160.7m。西部は中生代の千枚岩からなり,北東部は砂岩片岩からなる沈水した山地状の島。海岸線は屈曲に富み,特に湾口に留加比鼻・牧治の鼻がある阿護の浦は天然の良港である。「おもろさうし」に「ざまみ」と見える。那覇(なは)港泊埠頭との間に船便があり,1時間半程で結ぶ。また阿嘉島との間にも船便がある。東から阿佐・座間味・阿真の3字に分かれ,それぞれの集落はいずれも北に山地を背負った海岸の小低地上に立地する。リュウキュウマツ・イタジイ・リュウキュウチクの群落と,集落近くの傾斜面にはススキの群落が見られる。段々畑や土質の悪い田畑を耕作し,かつてはウシ・ヤギ・ブタなども飼い,海草の採取や漁業と,半農半漁の生活を営んでいた。漁業は,第2次大戦前までカツオ漁が盛んであった。また,ケラマタムン(慶良間薪)と呼ばれた薪を那覇へ出していた。第2次大戦後は過疎化が進み,カツオ漁も高齢化などの問題で廃業を余儀なくされた。昭和47年の復帰後は,県外からの観光客が増加し,民宿などの観光産業が伸びてきている。段々畑も休耕地化が目立ち,野菜を中心とした自給的な栽培が行われている。近年では,ツツジの栽培,養蚕と新しい取組みを行っている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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