100辞書・辞典一括検索

JLogos

20

轟川?
【とどろきがわ】


沖縄本島北部を流れる河川。地形図などでは数久田(すくた)川と見え,数久田川を方言ではシッタガーという。河川延長3.50km・流域面積3.63km(^2)。河口から1kmは2級河川に指定されている。辺野古(へのこ)岳・久志岳の北西麓に源を発し,名護市数久田を北西流して名護湾に注ぐ。河口から1.3kmのところに県名勝轟の滝がある。流域は先新第三系の千枚岩類で構成されるが,一部火成岩の石英斑岩が貫入する。南側の標高80~100mの段丘上位面には砂礫層が分布する。轟の滝の下流にはわずかながら谷底が形成され,支谷の出口には小規模ではあるが扇状地が作られている。上流域一帯の山地はリュウキュウアオキ・イタジイ群落を主体とする植生で,水源涵養林ともなっている。河口付近の海岸低地に数久田の集落が立地する。中・下流の低地は,かつて水田に利用されたが,昭和45年頃にはほとんど見られなくなり,サトウキビ畑や豚舎・住宅地となっている。昭和30年代まで,集落近くの急傾斜地では頂上まで段々畑がつくられていたが,現在は林に戻りつつある。河口は,国道58号の拡張工事の際に埋め立てられ,現在では区民運動場として利用されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7241147