100辞書・辞典一括検索

JLogos

45

比地川
【ひじがわ】


沖縄本島北部,国頭(くにがみ)村南西部を流れる2級河川。方言ではフィジガーという。与那覇(よなは)岳に源を発し,西流して東シナ海へ注ぐ。河川延長8.35km・流域面積18.81km(^2)。多くの支流があり,上流のヤナガーマタグチではサイフガー・ヤナガーを合流,さらにウフヮザフ(大きい支流の意)を合流し,その下流約1kmのところでは伊湯岳に源を発するチサンマタを合流する。河口から4.2kmの地点に,沖縄本島で最大の比地大滝がある。比地集落内を流れ,昔から生活用水として利用された。飲料水にはメージンジャアナガー・イリンジャアナガーの2つの井戸を利用したが,洗濯・芋洗い・水浴には,1・2班のニシムティはヌヌマル,3班のシマナハはファター,4・5班のペームティはファサマ・シフギ・ナガンニービと,班ごとに比地川の各地点を利用した。集落から約1km上流の地点ウイバラは拝所であるが,夏場はキャンプ地として若者や家族づれでにぎわう。比地集落の約600m下流で右岸から奥間川を合流する。下流域は沖縄本島有数の広い沖積平野で,ウクマターブックヮ(奥間田圃)と呼ばれる美田地帯であったが,現在はサトウキビ畑に転換している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7241520