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外堀田川
【ほかほりたがわ】


沖縄本島北部,国頭(くにがみ)山地の大川山に源を発し,大宜味(おおぎみ)村謝名城(じやなぐすく)を北西流して喜如嘉(きじよか)の集落近くで東シナ海に注ぐ河川。方言ではフカフイタガーという。河川延長5km・流域面積4.93km(^2)。外堀田川は部分名称が多く,河口付近はインナトゥ(港),さらに少しさかのぼってアミガー(浴川),ウンダガー(宇茂田川)と呼ばれ,喜如嘉と謝名城の境界付近から上流はウッカーガー(大川川)と呼ばれる。また上流では,根謝銘(ねじやめ)川(方言ではインジャミガー),宇茂久(うんむく)川・一名代(てんなす)川とも呼ばれる。工期8か年の改修計画が進められ,また水量も大宜味村内では4番目に多く,現在県企業局が取水ポンプ場を建設して取水している。県企業局はその見返りとして4,000万円を大宜味村に融資し,昭和58年喜如嘉公民館が建設された。下流の喜如嘉から謝名城にかかる部分は,土地改良事業と関連して整備が行われている。河口左岸に農村環境改善センターがあり,その西の砂地に喜如嘉貝塚がある。河口近くに外堀田橋(方言ではインナトゥ橋)が架かり,国道58号が通る。浴川には浴川橋が架かる。一名代一帯は,昔は入江であったので,海を渡るという意味からワタンジ(渡ん地)といわれ,のちに川となってからもワタンジガー,そこの橋はワタンジバシと呼ばれた。のち,入江が堆積されてしまってからは一名代川といわれるようになり,それに架かるコンクリート橋を一名代橋と名付けた。一名代橋から100m程上流には宇茂久橋が架かり,右岸に集落がある。民家がきれるところにまた橋が架かっており,第2次大戦前,ここに水車を利用した製糖場があったことから,橋はサーターヤーバシ(砂糖小屋橋)といい,川の名もいまだにサーターヤーグンムイといわれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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