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ヤッサ島
【やっさじま】


西表(いりおもて)島南東部,仲間川河口から1kmほど上流にある川の中の平坦な島。方言でもヤッサジマという。また新城(あらぐすく)島の方言ではヤッシェーシィマといい,島の西を流れる仲間川支流はヤッシェーガーラと呼んでいる。笹森儀助が明治26年に仲間村を訪れた時,すでに廃村となって久しい,やっさ村の跡を見ている(南嶋探験)。昔,ここにはヤッサマキと呼ばれた古見(こみ)村の牧場があった。リュウキュウイノシシの被害が少ないため,後には畑を開く人もあった。昭和29年に竹富(たけとみ)町南風見(はいみ)の大原集落の住民を中心に石垣市・東風平(こちんだ)町などからの移住者によって10戸の開拓集落が建てられ,同39年には橋が架けられた。昭和47年の復帰後は観光業者に買い取られたが,50haに及ぶ西表島きっての優良農地は,現在は遊休地の状態にある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7241940