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屋那覇島
【やなはじま】


伊是名(いぜな)島の南方海上約1.5kmに位置する無人島。伊是名村伊是名に属す。面積0.78km(^2)・周囲5.33km・最高標高12.4mの低平な島で,馬蹄形をなし,北部に砂嘴が発達する。南から西海岸にかけて,層状チャートや砂岩・頁岩の互層からなる伊是名層が分布している。内陸には砂丘が発達している。現在は東陽第1牧場が牛の放牧をしており,また格好の釣場としても知られる。旧暦7月の屋那覇折目の時に,伊是名ノロが伴神を従えて,作物の豊穣を願って唱えたオタカベに「やなは」と見える。ほかに「いとまんの御たけ」や「さきの御たけ」が見えるが(オタカベ80/歌謡大成Ⅰ),比定地は未詳。毎年12月に,伊是名ノロをはじめとする10人の神女たちが,タノカミ御嶽に一夜参籠して,国王一族の百果報を祈願した。その時のミセセル「伊瀬名浜にてのみせゝる」に,貢納と「朝ノ御拝」のため12月に首里に出仕する船が途中,船がかりする港の「よりあけ森」「やかの森」が見えるが,比定地は未詳(ミセセル3/同前)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7241941