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藪地島
【やぶちじま】


沖縄本島中部東海岸,勝連(かつれん)半島の北東地先にある島。面積0.58km(^2)・周囲4.13km・最高標高42.4mの琉球石灰岩からなる無人島。与那城町町屋慶名(やけな)に属する。方言でもヤブチというが,「絵図郷村帳」には勝連間切屋ふつ島と見え,「当時用候表」にも同名で無人居とある。「由来記」の屋慶名村ヤブツノ嶽は藪地島にあり,饒辺(のへん)ノロと安勢理(あせり)ノロの崇べ所である。藪地島と屋慶名の間の狭隘な水路を屋慶名海峡とも呼ぶが,「遺老説伝」には屋部津美由と見え,安勢理・饒辺・屋慶名3か村の住民がこの海峡を渡って島で耕作し,薪を取ったとある。またこの海峡を服喪者が渡ると波立つとも,ここで沈没した倭船があって,晴天の日には船歌が聞こえるとも伝える。島にはハブが非常に多いといわれている。昭和60年3月対岸の屋慶名港との間に全長193mの藪地大橋が完成した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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