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与那高坂
【よなたかひら】


沖縄本島北部,国頭(くにがみ)村与那にある急坂。伊地~与那間を結ぶ近世以来の交通路の一部。国道58号の通過する与那トンネルの真上に位置する。交通上の有名な難所で,琉歌の与那節に「与那の高ひらや汗はてど登る無蔵つれてやれば一足だいもの(与那の高坂は,汗を流して登るけれど,彼女をつれてなら,一足で登ってしまう)」と謡われ(琉歌全集791),また明治18年の「県地誌略」に,国頭間切内の嶮所の1つにあげられている(国頭村史)。大正6年頃,与那高坂の海岸斜面の中腹に,村道が開通(同前)。昭和5年,県振興15か年計画案に基づく辺土名(へんとな)と奥の間の県道開設工事が,同10年宇嘉まで完了した。これにより,与那高坂はほとんど利用されなくなった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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