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蓮小堀
【れんこぼり】


那覇(なは)市首里当蔵町2丁目にあった池。方言ではリングムイという。名称は池中に蓮を植えたことによる。首里城北側の平坦地にあり,池の北に天王寺,南に広徳寺,その南西に円覚寺があった。池の広さは約2,000坪で形状は竜潭とやや類似しており,広さ約800坪の中島が東側から池中に突き出ていた。尚巴志王(1422~39在位)が首里城整備のため土を掘り出した跡が池となったと伝えられている。順治18年(1661)に,蓮小堀と向氏新里親方朝住屋敷の間に架かっていた慈恩寺橋を竜潭に移して世持橋とした(由来記)。第2次大戦後の昭和24年頃,池の北辺を通る県道40号(当蔵大通り)の道路拡張のため,道沿いの部分が幅約5mにわたって埋められた。さらに同33年に琉球大学グラウンド造成のため円覚寺裏の丘が削られた際,その土で池は完全に埋められた。池の跡地は首里バス会社の敷地となり,その後那覇市役所首里支所・那覇警察署首里幹部警察官派出所が建てられ,残された跡地に同59年首里地区公民館が開設された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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