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佐幌岳
【さほろだけ】


十勝地方新得町と上川地方南富良野町との境界にある山。標高1,059.5m。日高山脈のほぼ北端に位置し,狩勝峠の北方4kmにある。山体は花崗岩を主体とするが,周辺部は大部分が十勝溶結凝灰岩の台地をなす。明治8年の開拓使地理課発行の「北海道之図」にも記され,道庁20万分の1実測切図には「サオロ岳」と見える。「北海道志」には「佐幌岳,上川郡ニ在リ高凡二千八百八十尺」とあり,「大日本地誌」にも「支脈をなせるサオロ岳」とある。第2次大戦中から昭和23年頃まで頂上に気象観測所が設置された。「新得町史」によれば,頂上にはアイヌ伝説にまつわるチャランケ岩がある。登山口は狩勝峠が起点で山頂からは十勝・大雪の火山群のほか,足下の美蔓(びまん)台地など広大な十勝平野のパノラマが展開する。昭和36年には山岳スキー場が開設され,現在は狩勝高原スキー場と称する。山頂から4kmに及ぶ樹間のツアーコースは好評で,大手観光資本による大規模なリゾート型観光事業が進行中。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7600172