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下エベコロベツ川
【しもえべころべつがわ】


宗谷地方南西部を流れる1級河川。天塩川水系サロベツ川の支流。流路延長39.3km,流域面積206.0km(^2)。天塩山地北部の,豊富町・猿払(さるふつ)村,留萌(るもい)地方幌延町の境界西側山麓に水源を発し,ペンケエベコロベツ川・下北沢川・下エベコロベツ左川などの支流と合流して豊富町市街地南側を流れ,上サロベツ原野へ出てペンケ沼に注ぎ,さらにサロベツ川へと流入する。下流部の上サロベツ原野は広大な泥炭湿地帯で,ワタスゲ・エゾカンゾウなどの湿性植物が原生花園をつくり,美しい自然景観を有する。一帯は,昭和49年に利尻礼文サロベツ国立公園に指定された。中流部には大正15年石油試掘中に天然ガスとともに噴出した道北地方唯一の豊富温泉がある。また上流部の日曹には日曹炭鉱天塩鉱業所が操業していたが,昭和47年に閉山した。川名の語源は「北海道の地名」では,アイヌ語のイペコペッで,食物(魚)を持つ川の意とする。上流部を上エベコロベツ川と呼ぶこともある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7600204