100辞書・辞典一括検索

JLogos

6

斜里川
【しゃりがわ】


網走地方の清里町・斜里町を流れる2級河川。流路延長54.5km,流域面積565.6km(^2)。清里町と根室地方の標津(しべつ)町・中標津町との境界にあるサマッケヌプリ山(1,062.5m)の北麓に源を発し,斜里岳(1,545m)南麓から西麓に北流し,途中札弦(さつつる)川などの支流を合わせ,下流では幾品(いくしな)川と合流し,斜里町西部でオホーツク海に注ぐ。斜里川と札弦川は江戸期から網走越えの通路で,札弦川上流の旧根室・北見国境の清里峠(430m)は単にルーチシ(峠)と呼ばれた。「殖民状況報文北見国」には「斜里川ハ斜里岳ニ発シヱトンピ,サラバ,ウエンペツ等ノ諸川ヲ合セ北流シテ海ニ入ル,其長十八里三十町川口ノ幅四十三間」とあり,河口が変遷したことが記される。上・中流部では屈斜路(くつしやろ)カルデラ形成に伴う火砕流の台地に広い開析谷を展開し,流域一帯は植民地区画に起源を有する土地割で,東西方向に防風林が配置される。主要作物は馬鈴薯・ビート・小麦で,清里町は馬鈴薯生産の中心地。下流右岸の中斜里にはホクレンの製糖工場がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7600211