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北海岳
【ほっかいだけ】


上川地方上川町と東川町の境界にある山。標高2,149m。大雪山国立公園中にあり,大雪火山群北部に属する。洪積世末期にできた御鉢平のカルデラ壁南東部の最高点をなす。山頂部北側は急崖をなし,御鉢平に落ち込み,壁面や火口瀬断面には普通輝石・紫蘇輝石安山岩質の溶岩流と,軽石・火山灰・礫などの岩屑の互層が観察できる。山頂部南側は旧大雪中央成層火山山体の一部をなし,緩斜面で北海平へと続く。この緩斜面には大小の火山礫が融結凍解の繰り返しによりできた階段土などの構造土があり,岩礫の乾燥地にはイワブクロウ(別名タルマエソウ),キバナシオガマなどの高山植物がみられる。東側山腹にはミクラ沢溶岩が約8kmにわたり流下する。山頂はなだらかで,コマクサ・エゾコザクラ・チングルマ・ミヤマリンドウなどの高山植物群を有する美ケ原を経て黒岳,間宮岳を経て旭岳,北海平を経て白雲岳へと至る三差路となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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