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楽古岳
【らっこだけ】


猟虎岳とも記した。日高地方浦河町と十勝地方広尾町との境界にある山。標高1,472.2m。日高山脈襟裳国定公園に属し,北に十勝岳(別名日高十勝岳,1,457.2m),南に広尾岳(1,231m)がある。山体は菫青石黒雲母ミグマタイトの変成岩からなり,急峻ではあるが,円錐形の端麗な山容は,日高・十勝のいずれの地方からみても容易に識別できる。南日高の最高峰で,森林限界も標高1,200m付近にあり,それより上ではハイマツの群落となる。「殖民状況報文十勝国」にみえるポロシリ(大きい山の意)をこの山の呼称と推測する(北海道の地名)説もあるが,ポロシリは十勝岳を指す場合もある。周辺山域の水系は地質構造の相違により,十勝側では東北東の流路をもつが,日高側では源流部は対称的に西南西で,後に南流を示すものが多い。登山路は札楽古川上流の林道終点を起点とする十勝側と,日高側の上杵臼からの2コースがある。現在この山の北にあるトヨニ岳(1,493m)の南を通り,浦河町に至る国道236号が工事中。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7600465