100辞書・辞典一括検索

JLogos

6

鷲別岳
【わしべつだけ】


室蘭市北部と登別市西部の境界にある山。標高911m。火山岩類を主とする新第三紀層を覆って,第四紀更新世に安山岩質の溶岩が噴出し形成されたが,火口らしいものは残らない。松浦武四郎の「初航蝦夷日誌」には「モロラン岳」とある。この山の南側から流出するチマイベツ川は室蘭港北岸に注ぐ。この山を室蘭岳,東方のカムイ岳(750m)を鷲別岳とする説もあり,混同して使われる。北斜面は削剥・浸食が激しく急斜面をなすが,南斜面は海岸段丘の発達などにより,なだらかな丘陵台地をつくる。登山ルートは室蘭工業大学・望洋台霊園・本輪西などからのアプローチがあるが,室蘭市が管理する白鳥ヒュッテ(標高460m)に集結し頂上に達する。頂上からは眼下に絵鞆(えとも)半島に抱かれた室蘭港(白鳥湾)を中心に,太平洋・内浦湾を一望できる。昭和53年頂上に白鳥の鐘が設置された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7600475