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阿部館山
【あべたてやま】


稗殻(ひえから)山とも呼ぶ。盛岡市と下閉伊(しもへい)郡岩泉町の境界に位置する山。標高1,218.4m。泥岩・砂岩・輝緑凝灰岩などの堆積岩からなる。北上川支流中津川水系の甲子沢・稗殻沢,小本川支流大川の分水嶺となっている。岩泉側山麓にはミズバショウの群落などで知られる櫃取湿原があり,また円錐形の山容が目立つ岩手郡側からは旧小本街道の目標とされた山で,山麓は乳牛・肉牛の放牧地として利用されている。アイヌ語ではアベは湿地,タテは険しい山の意味で,湿地の多い険しい山となるが,前九年の役(康平5年)で敗れた安倍一族が逃れて館を築いたのでこの名が生まれたと伝えられている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7600639