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斉内川
【さいないがわ】


仙北(せんぼく)郡太田町と中仙(なかせん)町を流れる川。太田町字真木(まぎ)国有林の分布する甲山(1,013m)に源を発し,途中,袖川沢・七瀬沢・小堀内沢を集めて谷口の真木に至る。真木から仙北平野を縫って西流(約12km)。中仙町長野で小滝(こたき)川を入れ玉川に合流。上流は急峻なV字谷を形成し,真木渓谷と呼ばれる。奥行き7kmといわれる同渓谷の背後には,宝永3年秋田藩により開発された真木沢銅山(明治43年休山)があり,鉱山道として七瀬沢が利用された(太田町百年誌)。また,薬師・和賀・雑日三岳の登山入口で,昔は修験者の宿坊があったという。川名の「斉」は「斎」の意で,「神をまつる」意味のほか,交通をさえぎる「せまい谷」,アイヌ語で「川のほとり」などの意味があるとされているが,地元郷土史研究家皆川昇氏は山岳信仰との関連を重視している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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