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白岩岳
【しらいわだけ】


仙北(せんぼく)郡角館(かくのだて)町と太田町の境にある山。標高1,230m。南側に白岩薬師がまつられる。往古,県境一帯に並ぶ朝日岳・和賀岳・薬師岳とともに山岳信仰の霊場であった(中仙町郷土史資料第1集)。麓には中世の豪族白岩氏の城跡がある。同氏の出自は不明だが,鎌倉以後,南部雫石(しずくいし)地方から移住したと思われる。角館戸沢氏時代はその傘下に入り,慶長7年戸沢氏に従って常陸に移った。麓の白岩の雲巌寺は宝徳2年創建の曹洞宗の名刹(白岩村郷土史)。江戸期から明治にかけて麓では白岩瀬戸山が栄えた。明治に入って,伊万里・九谷などに押され,加えて明治29年の陸羽大地震で壊滅的打撃を受け,同33年窯の火は完全に消えた(北国の陶磁)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7600980