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船明神山
【ふなみょうじんやま】


耶麻(やま)郡猪苗代町と郡山市にまたがる山。安達太良(あだたら)山の西約1km,沼ノ平(ぬまのだいら)火口の南縁にある。標高1,660m余。北側は絶壁となって沼ノ平火口底へ落ち込んでいる。山の名は北部から見ると中央部が少し低くなり船の形に見えることによる。安達太良火山群の溶岩流が沼ノ平火口のカルデラ壁によって切断されてできたもので別個の火山体ではない。絶壁は安山岩の柱状節理が発達しており,沼ノ平から流出する沼尻川(硫黄川)の南岸約1.5kmにわたってみられる障子岩は船明神山北壁の延長と考えられる。安達郡安達町の安達太良山円東寺縁起によれば,上方の貴船神社を勧請してカルデラ壁の一部に安置し船明神と呼んだとある。また船形明神とも呼ばれている。吾妻修験道に関連して勧請されたと考えられる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7601334