谷津田川
【やつたがわ】

やんた川ともいう。西白河郡西郷村の赤面(あかづら)山（1,701m）の北東面の谷より，緩斜面を東流し，一ノ又より堀(ほつ)川となり，西郷村と白河市の境で阿武隈川に合流する１級河川。江戸期以前の本流は，さらに下流の搦目(からめ)で阿武隈川に合流していたが，江戸初期城下町造成の際，堀川筋を掘削して水流を移したため，白河市街を流れる谷津田川は，上流部を奪われ矮小化した。市街地には江戸期以前の古谷津田川によってつくられた河岸段丘地形がある。江戸期にはこの川筋に水車が43軒連続し（白河風土記），明治以後にも多かった。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7601349