100辞書・辞典一括検索

JLogos

7

両神山
【りょうがみやま】


秩父(ちちぶ)郡両神村西端,大滝村との境界にある山。標高1,724m。秩父多摩国立公園のうち。秩父古生層のチャートからなり,山稜はきわめて急峻で,周囲は絶壁で囲まれる。奈良期に役小角が開山したと伝えられ,江戸期には修験者の道場としてにぎわい,山中に300余体の石仏が残っている。山頂直下に両神神社奥社があり,イザナギ・イザナミの二神を祀るので,両神山と呼ばれる(新編武蔵・郡村誌)。また山上に竜頭神社奥社があるので竜神山ともいわれ,日本武尊が東征のとき,8日間見えていたので八日見山と名付けたともいう(新編武蔵)。山中に清滝小屋・白井差小屋があり,山麓の日向大谷から3時間で山頂に達し,山頂からは,奥秩父・日光・八ケ岳などの山々を望むことができる。5月10日が山開きで,5月下旬から6月にかけてヤシオツツジ・シャクナゲが岩稜を彩り,秋には紅葉が美しい。また,山中には,天下の絶景といわれる「大ノゾキ」や奥秩父随一といわれる丸神の滝・昇竜の滝などの名所がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7601927