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新大日
【しんだいにち】


愛甲(あいこう)郡清川村と秦野(はだの)市の境にある山。丹沢山地中央部,ヤビツ峠から塔ノ岳に続く表尾根の行者岳と塔ノ岳の間に位置する。標高1,340m。山頂から北東に長尾尾根が札掛方面に延びる。北に大日沢が発し本谷川となり中津川に注ぐ。南は水無川の源流が発する。ブナやヒノキの樹林がみられ,ミツバツツジ・ゴヨウツツジ・ウリハタカエデやイタヤカエデなどもみられる。山名の由来の大日如来は修験者の本尊とされており,丹沢は八菅修験などにみられるように修験者たちの厳しい修行の場となっていた。「峰中記略控」には大日尊(大日如来)が新大日かあるいはその尾根筋の西隣にある木ノ又大日に祀られたという意味の記述がなされている。このことはまず,木ノ又大日に大日如来が祀られ,その後当山の山頂に新たに大日如来を祀ったことから新大日という名称がつけられたと考えられる。地質は,いわゆるグリーンタフ(緑色凝灰岩)からなる新第三紀中新世の丹沢層群下部・中部の地層が分布する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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