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塩入峠
【しおのりとうげ】


三島(さんとう)郡与板町と和島村の境にある峠。標高100m。西山丘陵の北端に当たる。弘法大師が杖で噴出させたという含塩清水に由来する。近世,佐州三路と呼ばれた江戸~佐渡間の三街道中,三国街道が通る。上越国境三国峠から長岡・与板を経て塩入峠を越えて寺泊に至る。良寛に関する旧跡もある。良寛は与板町の出身で,晩年は山1つ越えた和島村島崎に住んでいた。与板にいる弟の由之と往き来したが,老齢の2人にこの峠は難所であった。見かねた村人が道を改修したことを喜んで「しほのりのさかはなのみとなりにけりゆくひとしぬべよろづよまでに」と詠んだ歌碑が峠の塩入隧道近くにある。峠道は今は改修されて与板町と国道116号を連絡する自動車道となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7602627