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熊野川
【くまのがわ】


上新川(かみにいかわ)郡大山町と富山市を流れる神通(じんづう)川右岸の支流。流長58.9km。有峰(ありみね)湖西方の東笠(ひがしかさ)山と西笠(にしかさ)山に発し,高頭(こうず)山の西麓を北流し,上滝付近で富山平野に入り,富山の市街地の南西部にある有沢(ありさわ)橋の右岸で神通川に合流する。「小原村,有峰村,水須村入合領東笠山熊野郷谷より流出,文珠寺村領より小黒村領迄,富山領境目通り,布瀬村領にて神通川へ落合」(宝暦十四年調書/越中志徴)。上流部は渓谷美を誇り,「雨乞いの淵」伝説のある三枚(さんまい)滝が懸かる。熊野川第3発電所下流の河内は,播竜(槍ケ岳の開祖)の生地として著名であるが,この集落をはじめ,さらに下流の小原・平出・赤倉・長瀬などは過疎化が進んで,いずれも廃村。大正3年の大洪水を機に,同6年に大改修がなされた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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