100辞書・辞典一括検索

JLogos

12

丹波川
【たばがわ】


国土地理院発行2万5,000分の1地形図によれば,柳沢川と一之瀬川の合流点から下流奥多摩湖までの多摩川上流部。県土木部山梨県河川図では多摩川としている。流長19.7km。1級河川。関東山地の唐松尾山(2,109.1m)・笠取山(1,941m)・牛王院山(1,858m)などから発する谷川が一之瀬高原(塩山市)に集まり一之瀬川となり,牛王院山南麓に発する竜バミ谷を合わせ深い渓谷をつくって南下し,柳沢峠(1,472m)に発する柳沢川を合わせて当河川となる。流域は中生代四万十統の丹波累層の砂岩・礫岩の硬い層を浸食して断崖絶壁の深い渓谷(丹波渓谷)をつくる。当河川中流,海抜600m付近は谷幅が広く,河岸段丘も発達し,北都留(きたつる)郡丹波山(たばやま)村の集落がある。中心地丹波は青梅街道の宿場であり,現在,村役場の所在地である。村の総面積の97%が森林で,その67%が東京都の水源涵養林となっており,都と水質保全に関する協定を結んでいる。地質も古期岩類で水質も良く,林相が安定していて適切な管理がなされている。昭和32年,東京都の水道源として小河内ダムが完成,奥多摩湖が出現し,東京の奥座敷といわれる行楽地となった。当河川およびその支流の河川はヤマメ・アユなどの釣場として「渓流釣りと山菜の里」をキャッチフレーズに宣伝している。河畔にはグリーンロッジ・キャンプ場・村営釣場・テニスコートなどの観光施設と民宿も多くなった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7603442