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鹿曲川
【かくまがわ】


北佐久郡望月町・北御牧(きたみまき)村を流れる1級河川。流長27.459km。蓼科(たてしな)火山北麓,大河原峠下より北流し,北御牧村島川原で千曲川に合流する。上流より細小路・八丁地・芦田・番屋などの支流を合わせる。蓼科火山泥流地と台地の間を流れるため,河谷は浸食されて深い。このため流域一帯の水田への直接的灌漑はできず,本支流の上流部で取水する用水路が発達している。大河原峠直下は春日渓谷と呼ばれる深い浸食谷で,付近一帯は富貴の平の別荘地になっている。上流部の急勾配は標高1,100mあたりから緩やかになり,春日温泉がある。望月の市街地から下流は再び河床は急勾配となって深い谷を刻む。この河谷により,台地は東の御牧ケ原と西の八重原の両台地に分離される。台地は鹿曲川より100~200m高いため,水利の便が悪く江戸期までは原野であった。八重原は17世紀中頃から用水路が開かれ水田化されたが,御牧ケ原は昭和50年代にようやく用水路が通じた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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