100辞書・辞典一括検索

JLogos

5

田原川
【たわらがわ】


船井郡日吉(ひよし)町・北桑田郡京北(けいほく)町を流域とする川。京北町田貫を水源とし西南流し,日吉町殿田で桂川に合流。延長18.4km・流域面積78km(^2)。主な支流に室地川・室谷川・海老谷川・胡麻川がある。川名は地名の田原にちなむ。「和名抄」に「船井郡田原郷」と見え,現在も大字に残る。当川は船筏路として重要で,流域の木材の搬出のみならず,大野川が船筏路として機能していなかった時期には北桑田郡の北部由良川上流域の木材の搬出にも利用された。吉野辺は海老坂を通じて陸送された木材の筏流しの起点であり,ここから当川を経て殿田へ流したという(船井郡誌)。なお,流路沿いには若狭街道が並走,現在も主要地方道園部平屋線が通じる。流域にある式内社多治神社には,田植祭に「田原のおん田」と呼ばれる神事が伝わる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7604808