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大屋川
【おおやがわ】


養父(やぶ)郡大屋町と養父町を流れる川。流長35.4km,流域面積117.2km(^2)。氷ノ山の南腹1,150m付近を水源とし,横行渓谷を経て若杉川・明延川・建屋川の支流を合わせ,養父町藪崎で円山川に合流する。横行渓谷では標高差約900mにも及ぶ急流をなし,渓谷口に小規模ながら関西電力と三菱明延鉱業所経営の2つの発電所が並ぶ。さらに筏集落まで下ると,その北には天滝渓谷があり,さらに4km余下流の明延川との合流点に大屋市場がある。付近は夜久野塩基性岩類(斑糲岩・輝緑岩・超塩基性岩)が見られ,三畳紀初期のニッケル鉱床があり,第2次大戦前まで大屋鉱山,夏梅鉱山が稼動していた。左岸は蛇紋岩の露床が見られ,石碑・玉垣に使われる温石(おんじやく)を産する。翡翠(硬玉)の露頭も見られる。大屋市場付近は大屋次郎の名で知られる鮎の釣り場としても名高い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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