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八釣山
【やつりやま】


矢釣山とも書き,「やとりやま」とも呼ぶ。高市郡明日香村八釣と桜井市高家(たいえ)との間にある山。標高304m。飛鳥座神社の北東に位置する。「万葉集」巻3に柿本人麻呂が「矢釣山木立も見えず降りまがふ雪に驪うつ朝楽しも」と歌っており,新田部皇子に献上した歌。この山を矣駒(生駒)山とみる説もあるが,人麻呂の作歌年代が持統天皇の時代であると考えられること,新田部皇子が天武天皇の皇子であることなどから,その信憑性は低い。八釣には24代顕宗天皇の宮があったことが「書紀」に記されており,宮址を示す碑がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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