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論山
【ろんやま】


能義(のぎ)郡広瀬町大字東比田と伯太(はくた)町大字草野の境にある小山。寛文6年,広瀬藩と母里(もり)藩が松江藩から分封され,広瀬・母里両藩の境界となった山。この山が境界になるについては次のような話が伝わる。広瀬・母里両藩主が同時刻に互いの領地を出発して出会った所を境界にしようとしたが,母里藩主が上の台原で狩座(かりくら)を催していたため,草野川と小竹川の合流点の落合原で出会うことになった。しかし,自領があまりに少なくなる母里側は,弓上手に矢を射させてその矢の届いた所までを自領にできるよう兄である広瀬藩主に頼んだ。その地を「矢とつ」といい,近くの山を論山と名づけて境界としたという。しかし,落合原から論山までは現実には4km以上もある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7605836