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大賀台
【おおがだい】


川上郡川上町から同郡備中町にかけて分布する台地。標高400~500m。阿哲台・上房台とともに吉備高原を構成する代表的地域。石灰岩の分布が多く,それが古生層等の岩石とあやなして,種々の特色ある地形を形成する地域であり,高梁(たかはし)川上流県立自然公園に指定されている。川上町の大賀の押被は大正12年小沢儀明が中生代三畳紀の地層の上に古生代の石灰岩が押し被さっているのを発見し,昭和12年国天然記念物大賀の押被に指定されたので有名であり,わが国地質学の揺籃の地でもある。川上町高山市の県天然記念物穴門山の社叢は,境内に県北西部の山地林相の典型の環境が残るところであるが,本殿脇の石灰洞は美事である。川上町七地~備中町布瀬にある磐窟谷は石灰岩と角岩からなる台地を100mに及び断崖絶壁でえぐり,渓谷の中腹にはダイヤモンドケープと呼ばれる閉塞型石灰洞がある美しい渓谷であり,昭和6年国名勝となっている。その他川上町上大竹には古生層黒色千枚岩の河床に4段になって深い連続した淵が続き,猿がこの滝壺で藍の染め物をしたという伝説が残る藍坪(昭和30年県指定天然記念物)がある。台地上は野呂といわれる起伏の小さい平坦面が続き,旧輪廻の砂礫層のある谷は水田,その他の地は畑・森林になっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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