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小房山
【おぶさやま】


英田(あいだ)郡作東町小房と勝田郡勝田町久賀の境にある山。標高510.8m。県北東境から西南西へ延びてきた変質の斑糲岩・輝緑岩からなる中起伏の山地の先端近くにあり,山頂付近は珪長岩質からなり,やや急傾斜である。ここから西や南西に続く山地や丘陵の標高が比較的低いため,山頂からは津山盆地底や津山市街地も遠望できる。山体の北西側は梶並川の深い谷となるが,南側には梶並川の小支流粟井川に沿って開けた小盆地(粟井盆地)があって,当山との関係が深い。山名も,粟井盆地北端にあって南麓にある集落小房に由来している。山頂には中世末期の小房城跡があり,元弘年間には美作菅家党の有元氏の居城,文明年間の山名方軍勢の攻勢による赤松方城主新免氏の討死,また天正年間の毛利方・浮田方の戦いの舞台となったなどの記録がある(東作誌・美作鏡・美作古城跡など)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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