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金山
【かなやま】


岡山市の北端,吉備高原の南縁に位置する金山山地の主峰。標高499.5m。金山山地は金山を中心に南北に山嶺を連ねるが山頂平坦面はほとんどない。変輝緑凝灰岩,ホルンヘルス化した砂岩・泥岩とそれに貫入した花崗岩・石英閃緑岩よりなる。山頂付近に妙見宮があることから妙見山とも呼ばれる。金山の前山をなすのが笠井山である。東に辻ノ山があり,その東麓を流れる旭川を挟んで,本宮高倉山と対峙している。金山はかつては御津郡に属していたが,現在は山頂より北部と西部の一部が御津郡御津町に属すのみで,大部分は岡山市域に編入されている。南面中腹には金山寺がある。中腹以上に金山寺・高野尻・高野(以上岡山市)・大坪・堀越(以上御津町)などの集落があり,南の支峰笠井山に畑鮎・鮎帰・笠井・堂屋敷(以上岡山市)などの集落がある。山頂部まで段々畑や棚田が続き,溜池もつくられ,ビニールハウスや温室が立ち並び,菊・カーネーション・花木や二十世紀ナシ・マスカットの栽培が盛んである。南麓のJR津山線備前原駅と北西部の国道53号辛香峠から山頂まで舗装道が通じている。山頂付近に山陽新聞社がつくったレジャーセンター金山休暇村があり,山頂からの展望はすばらしい。金山は約550種に近い植物群に恵まれ,四季により色どりを変えている。牧山からの登山道の左斜面は幕末以来神域として残された自然林である。登山道には鮎帰コース,辻ノ山・金山寺コース,牧山コース,中山・大坪コース,苫田温泉・高野尻コース,笠井・畑鮎コースなどがある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7605878