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傍示ケ峠
【ぼうじがたわ】


和気郡和気町清水と備前市西片上との境にある峠。標高約80m。国道374号が通る。東の高山と西の烏帽子岩に挟まれた狭い谷にあり,北の初瀬川と南の流川との分水嶺である。「延喜式」によれば,片上が美作国の津に指定され,京送りの物資は傍示ケ峠を越えて片上へ輸送されたとある。江戸期,津山藩は藩米を吉井川の高瀬舟で和気湊へ,ここから傍示ケ峠を越えて片上まで馬で運送し,船で大坂へ運んでいた。和気~片上間は片上往来・津山往来と呼ばれ,津山藩が修理,管理していたという。大正12年片上鉄道が敷設され,峠はトンネル(203.2m)で越えている。峠の南から西片上までは舗装されているが,道幅は狭く屈曲も多いことから,従来伊部越と呼ばれていた小路が拡張舗装され,国道374号となって,伊部駅の東で国道2号に合流している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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