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宇根山
【うねやま】


広島湾に浮かぶ西能美(にしのうみ)島の中央を占め,佐伯郡の沖美町と能美町の境をなす山。花崗岩の島であるが,山頂に粘板岩を主とする浸食されにくい古生層を載せており,南北に長い丸味のある団塊状の山容を呈する。標高542mは,宮島の弥山(みせん)(529m)を抜いて広島湾内第1位。江田島湾を隔てた古鷹(ふるたか)山(392m)の方が高くて険しく見えるのは地質の違いによる。東麓は能美町で,花崗岩が風化浸食をうけた緩斜面が広がり,江田島や東能美島と陸続きである。この地方では,山を「うね」と呼ぶ習慣があったので島の中心高地であるこの山を宇根山と呼ぶようになった。宮島に臨む西麓の沖美町では能登呂山と呼ぶ。能美町に向かう山を意味するという。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7606022