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火神城山
【ひがみじょうやま】


山県郡千代田町と高田郡美土里町の境にある山。標高609m。美土里町側からはなだらかな小丘に見えるが,千代田町側は300mの落差をもつ急崖となり,山頂からは千代田町内各所を一望できる。南北朝期にはこの山に南朝方の日野氏一族がたてこもって北朝方と戦ったが,ついに落城したという言伝えがある。戦国期,毛利元就の二男元春が吉川家を継いで火野山城に居城して以降,吉田の郡山城との連絡をとるため,この山を烽火の山とし,日中はのぼりをたて,夜は烽火をあげて合図としたという。その遺構として山頂を中心に郭跡がある。東側中腹には千代田町川井と美土里町塩瀬を結ぶ塩瀬峠があり,昭和54年にはこの峠から南斜面を横切って中国自動車道が開通した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7606144