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三倉岳
【みくらだけ】


大竹市北端,佐伯郡佐伯町との境にある山。西麓を南流する小瀬川は山口県境。標高701.8mは大竹市の最高峰。中生代の花崗岩地域に属し,南北に連なる山塊をもつ。山頂部東斜面は緻密な花崗岩塊が100m以上もそそり立つ岩場をなす。岩場は3つの屹立する岩峰に分かれ,東より朝日岳・中岳・夕日岳と呼ばれる。各々が福・徳・寿の神山という伝説もある。「三つの倉に似たり,遠方より見るに三鬼跳梁るに似たり」(芸藩通志)とあるように山容に由来する名称。3峰ともロッククライマーの登山ルートで登山家の親しむところ。山頂に立つと,北は西中国山地を,南は瀬戸内海を一望できる。切り立つ岩場にはセッコク・ムギラン・イワタケなどが自生し,稜線にはイワカガミの群生地も見られ植生上重視される。この山を中心とする大竹市側499haの地は昭和46年,三倉岳県立自然公園に指定された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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