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日峰山
【ひのみねさん】


勝浦川と小松島港の間に東西に横たわる山地。東西3.5km,南北1km足らず。阿波三峰の1つ。かつては芝山と呼ばれ,古くは島であったという。尾根が徳島市と小松島市の境界をなしている。「阿波志」には,「芝山中田村にあり,左海港に接し,右勝浦河を帯ぶ。頂を日峰と云ひ,臨望数十里なり」とあり,芝山の頂上の呼称が日峰であった。現在山頂には日峰神社が祀られている。山は2つのピークからなり,芝山(日峰)は160mであるが,それより700m海側のピーク191.6mが最高点で,遠見ケ原と呼ばれている。呼称は「ひのみねさん」が一般的であるが,日峰とも日峰山とも書く。「勝浦郡志」には日峰山とある。芝山は藩有林で,藩主の鹿狩りの山でもあった。西麓に当たる大原町千代ケ丸からは元禄年間に巨人の頭骸骨が発見されたと「新著聞集」にある。山頂の日峰神社は,縁起によれば天平勝宝2歳創建といい,海の守護神の市杵島比女神,産業の神の少彦名神,天照大神の3神を祀る。日峰神社のすぐ横に小松島野外センターがあり,山腹にアスレチック施設やゴルフ練習場なども建設されている。山名の由来は,神社の祭神,大日孁命(天照大神)を祀る山,つまり日の山の意という(勝浦郡志)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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