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峰畑山
【みねばたけやま】


三好郡の池田町と山城町および愛媛県新宮村との境界となる山。標高747.9m。「阿波志」に,「峰畑山,山背谷(山城谷)にあり。西,伊予に至り,山背を以て境となす。南足に伊予川を俯す。その半腹,往々火耕して田をなす。路あり伊予に通ず」とある。南の麓に伊予川(銅山川)が流れ,川を挟んで南方約6kmに塩塚峰がある。佐馬地村(現池田町)では,根引峰と呼び,頂上をツツジガ丸という。また山城谷側の佐連に宗畑(むねばた)という字名があり,宗畑山とも呼ばれた。「阿波志」に記載されるように焼畑(火耕)農法にちなむものと推定される。山中から温石(おんじやく)が産出された。温石は焼くと長く保温が利くので懐炉用に利用された。明治初期にはこの温石を細長く削り取って学童用の石筆を生産した。登山道は山城町の佐連,池田町境目峠,愛媛県川之江市・新宮村などから数多くある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7606568